口腔内スキャナー
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- STEP 1検査・診断・カウンセリング
- まずはお口の状態を詳しく検査し、むし歯や歯周病の状況、噛み合わせなどを総合的に診断します。
その後、マイクロスコープの映像やデジタルデータ、そしてオリジナル小冊子なども用いながら、患者さまの疑問や不安を解消し、治療計画を丁寧に説明します。
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- STEP 2治療前の準備
- むし歯を削るなど、被せ物を作るための歯の形を整えます。
この際も、当院の「低侵襲治療」の理念に基づき、健康な歯質を最大限に残すよう配慮します。
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- STEP 3口腔内スキャナーによる型取り(デジタル印象採得)
- 小型の口腔内スキャナーをお口の中に入れ、数分間で歯全体をスキャンします。
不快感はほとんどなく、モニターでご自身の歯の3D画像を確認しながら進められます。
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- STEP 4デジタルデータの送信
- スキャンで得られた精密な3Dデータは、即座に歯科技工所に送信されます。従来の郵送や運送の手間がなく、迅速に作業が進められます。
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- STEP 5被せ物の作製と装着
- 歯科技工所では、送られてきた3Dデータに基づき、CAD/CAM技術などを活用して、非常に精密な被せ物を作製します。
完成した被せ物は、歯にぴったりと合うため、装着時の調整も最小限で済み、スムーズに治療が完了します。

歯医者さんでの型取りと聞いて、どんなイメージをお持ちでしょうか?
「あの粘土みたいな材料を口に入れるのが苦手…」
「オエッとなってしまうのがつらい…」
「固まるまでの時間が長く感じる…」
そうした不快な経験から、歯科医院での型取りに苦手意識をお持ちの方も少なくないかもしれません。
当院では、そんな患者さまの型取りに対する不安や不快感を解消し、より快適に、そしてより精密な歯科治療を受けていただくために、最新の「口腔内スキャナー(IOS: Intraoral Scanner)」を導入しました。
この革新的なデジタル技術は、従来の型取りの常識を覆し、皆さまに「ストレスフリーな歯科体験」を提供します。
口腔内スキャナーとは?
口腔内スキャナーとは、その名の通り、お口の中を直接スキャン(読み取り)して、歯や歯ぐきの形をデジタルデータとして取得する最新の医療機器です。まるで小型カメラを口の中に入れるような感覚で、あっという間に型取りが完了します。
従来の型取りのように、粘土状の材料をお口全体に流し込み、固まるまで待つ必要はありません。
従来の型取りとの大きな違い
項目 | 従来の型取り(印象採得) | 口腔内スキャナー(IOS) |
---|---|---|
方法 |
粘土状の材料をトレーに入れ、口全体に押し付けて固める |
小型カメラを口の中に入れ、歯や歯ぐきを光学的にスキャンする |
不快感 |
材料の味や匂い、喉への圧迫感で「オエッ」となることが多い |
ほとんどなく、非常に快適 |
時間 |
材料が固まるまで数分待つ必要があり、複数回行う場合もある |
数十秒〜数分でスキャン完了。データ取得が迅速 |
精度 |
材料の収縮や気泡で誤差が生じる可能性あり |
デジタルデータのため、非常に精密で誤差が少ない |
確認 |
型取り後、型(石膏模型)ができてから確認 |
スキャン中にモニターでリアルタイムに確認可能 |
再試行 |
最初からやり直し |
問題箇所だけを再スキャンできる |
データ |
石膏模型(物理的な模型) |
3Dデジタルデータ |
環境 |
石膏などの廃棄物が発生 |
ほとんど廃棄物が発生しない |
ひろ歯科の口腔内スキャナー導入がもたらすメリット
当院が口腔内スキャナーを導入し、積極的に活用しているのは、単に最新機器を導入したというだけではありません。
この技術が、より質の高い治療を提供するために不可欠だと確信しているからです。
「オエッ」とならない!型取りの不快感を劇的に軽減

口腔内スキャナーの最大のメリットは、型取り時の不快感がほとんどないことです。
粘土のような材料を口に入れる必要がないため、「オエッ」となる心配がありません。
特に、嘔吐反射が強い方や、小さなお子さま、ご高齢の方でも、安心して型取りを受けていただけます。
スピーディーな型取りで、治療時間を短縮
従来の型取りに比べて、スキャンはわずか数十秒から数分で完了します。
材料が固まるのを待つ時間や、型取りのやり直しの手間がないため、チェアタイム(診療台に座っている時間)を大幅に短縮できます。
これにより、患者さまの負担が減り、スムーズに治療を進めることが可能です。
超精密な3Dデータで、詰め物・被せ物の適合精度が向上
口腔内スキャナーは、お口の中をミクロン単位の精度でスキャンし、3Dデジタルデータとして正確に記録します。
これにより、従来の型取りで生じやすかった材料の収縮や歪み、気泡による誤差がほとんどなくなり、詰め物や被せ物、マウスピースなどが歯に「ピタッと」合うようになります。
適合精度が高まることで歯と修復物の間に隙間ができにくく、二次う蝕(治療した歯の再発)のリスクが減少します。
また、適合が良いことで、外れにくく、長期間安定して使用できます。
治療中に「見える」から、安心感が違う

スキャンしたデータは、その場でリアルタイムにモニターに表示されます。
患者さまはご自身の歯の3D画像を、歯科医師と一緒に確認しながら、どこがどのように悪くなっているのか、そしてどのような治療が行われるのかを視覚的に理解することができます。
「今、何をしているのだろう?」という不安が解消され、ご自身の治療に納得した上で進めることができるため、「安心感」が大きく向上します。これは、ひろ歯科が大切にする「納得できるカウンセリング」の重要な一環でもあります。
型取りのやり直しが少ない!エラー箇所だけを再スキャン

従来の型取りでは、もし一部に問題が見つかると、最初から全てやり直す必要がありました。
しかし、口腔内スキャナーでは、もしスキャンに不具合があった場合でも、問題のある箇所だけを再スキャンするだけで済みます。
これにより、患者さまの負担がさらに軽減され、治療の効率も向上します。
環境にも優しい「ペーパーレス・模型レス」

口腔内スキャナーは、物理的な型取り材料や石膏模型を必要としません。全てデジタルデータで管理されるため、材料の廃棄物が減り、環境負荷を低減します。
また、模型を保管するスペースも不要となり、衛生的でクリーンな環境を保つことにも貢献します。
保険診療でも対応!より身近になった最新技術

多くの歯科医院で口腔内スキャナーは自費診療となるケースがありますが、ひろ歯科では、この口腔内スキャナーによる型取りも、保険診療で対応しております。
これは、「より多くの患者さまに、快適で精密な最新の型取りを体験していただきたい」という、当院の強い思いからです。
経済的なご負担を気にすることなく、最先端の技術の恩恵を受けていただけます。
口腔内スキャナーを用いた治療の流れ(例:被せ物の作製)